織田 友理子さん 講演会

車いすでもあきらめない世界をつくる。

一般社団法人WheeLog 代表理事

織田 友理子(おだ・ゆりこ)

2002年「遠位型ミオパチー」の診断を受け、2008年に患者会PADMを発足。難病問題に取り組みながら、2014年YouTubeチャンネル「車椅子ウォーカー」を配信開始。2017年にはバリアフリーマップ「WheeLog!」アプリをリリース。車いすユーザーの視点から、さまざまな活動を展開している。

人にとって「移動」の意味とは何だろう。それは快適な移動機能を追求するフジテックの根源的なテーマ。
この特集では、移動の価値を誰よりも実感し、車いすユーザーの積極的な外出を支援し続けている
織田友理子さんをゲストに招き、全国にあるフジテックの拠点をオンラインでつないで開催した講演会の模様をお届けします。
より良い未来の実現に向けて、フジテックの従業員とともにユニバーサルデザインの本質を考えます。

あなたの「行けた!」が、誰かの「行きたい!」になる

皆さんこんにちは、織田友理子です。現在私は、「車いすでもあきらめない世界をつくる」という強い思いを胸に、さまざまな活動を行っています。特に力を入れているのが、WheeLog!(ウィーログ)アプリの普及です。車いすユーザーが日々の生活で得たバリアフリー情報(利用可能なエレベータやトイレ、駐車場など)を発信し合うアプリで、誰かの「行けた」体験を共有することで、また別の誰かの「行きたい」を後押しして、バリアフリーマップをより拡充させていく仕組みです。

私自身、重度の障がいがありますが、これだけ世界中を移動し、精力的に活動できているのは、施設の整備や情報など技術革新が進んだおかげです。でも、誰もが本当にためらうことなく外出を楽しめる社会をつくるには、ハード面だけでなく、社会全体の心のバリアフリーも重要。そうした思いからWheeLog!では、健常者にも車いすに乗って街のバリアフリーを体感してもらう「車いす街歩きプログラム」を実施。心のバリアフリーの大切さを伝える活動にも努めています。