プレッシャーから得た自信
近久 順平
Junpei Chikahisa
近久 順平
Junpei Chikahisa
学生時代は工学系を専攻していたため、できれば研究を生かした職業に就きたいと考えていました。ただ、機械関連であれば専攻に通じるところがあると思い、業種を絞らずにさまざまな業界を回りました。
自動車や飛行機をつくるというと、何をすれば良いのかなかなかイメージがつかなかったのですが、街で目にするエレベータは、シースルーなど機構が見えているものもあってか、構造が理解でき興味を持てました。
また、フジテックは他のメーカーと異なり、一貫体制で事業を行っているため、幅広い経験ができると思い入社しました。
現在はエレベータの新機種の開発を手掛けています。エレベータを動かすためには必要な機器がたくさんあります。これらの機器をエレベータの動く昇降路内などに、どう配置していくかを考え、レイアウトしていきます。
商品化に大事な工程はその後で、上司や関係者によるさまざまなシミュレート結果によって出てきた多くの課題を解決します。この工程を経ることで、商品化により近づいていきます。
商品の開発期間は短いもので1年、長いものでは3年以上かかります。新機種が完成した後も、より性能を向上させるため、日々、品質の向上に取り組んでいます。
自分が設計したエレベータの機種が実際に商品となって全国で販売されているのをみると、充実感でいっぱいになります。もちろんこの充実感を得るまでには、大きなプレッシャーがかかります。販売に至るプロセスの一環で、さまざまな部門を集めた検討会が複数回開催されます。主担当として各部門からの指摘や質問に回答するのですが、当然ながら出席者は私よりも経験を積んでいます。緊張とプレッシャーで押しつぶされそうでしたが、乗り越えたことで大きな自信を得ることができました。
風通しの良い社風がフジテックの強みだと思います。風通しが良いと活発な意見交換ができ、今まで気付かなかったことに気付くなど、商品のアイディアや品質の向上につながることが多いと思います。仕事をしていると、現状をもっと良くしたいとの思いから、「こうやったらどうだろう」「違うやり方をしたらどうだろう」という考えが湧いてきます。普通ならばなかなか上司に意見することは難しいのかもしれませんが、私の場合、上司は話をよく聞いてくれてアドバイスをくれます。更に意見が実現できるように背中を押してくれます。良い社風だと思います。
工学・機械系を学んでいる方は、ものづくりをしている企業に少なからず興味を持っていると思います。はじめから業種や業界を絞らずに、折角の機会ですからさまざまな業界をみてほしいと思います。また、私自身もそうでしたが、多くの学生の方は、各企業のホームページなどから仕事内容をイメージし、理解しようとしていると思います。しかし、わかったつもりでも、実際に入社してみると、仕事は多岐にわたるものだと日々感じます。入社がゴールではありませんから、広い視野を持って取り組んでいただきたいと思います。