フジテックの新技術・サービスのご案内
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No.4進化するエレベータの地震対策
〜長周期地震動に対する
新たなセンシング技術を開発〜
世界有数の地震大国・日本。
フジテックは、日本の
昇降機専業メーカーとして、
エレベータの地震対策に
取り組んできました。
今回、高層建物の
長周期地震動に対する
新たなセンシング技術の開発に成功。
その技術や仕組みをご紹介します。
最新技術の開発で、
移動の“安全・安心”を強化
災害時も安心できる、縦のインフラ
エレベータは、高層ビルや高層マンションにおける縦の移動を一手に担い、都市機能を支える社会インフラの一つです。フジテックは、災害に強いエレベータ技術の開発を通じて、人々の“安全・安心”と社会インフラを守ることが使命と考え、さまざまな災害対策を講じてきました。そして今回、当社では高層建物の地震対策として、「測域センサー」を用いた地震時の長周期地震動※に対する新たな検知技術を開発。地震時にエレベータを安全停止させるための判断がより正確になりました。
高層建築向けエレベータには、地震を感知すると最寄り階で停止する「長周期地震時管制運転」の機能があります。従来のこの機能では、建物の揺れからエレベータのロープの振れを推測し、安全停止機能により利用者の安全を確保し、機器の故障を防いできました。これに加えて「測域センサー」を用いた新たな機能では、センサーによってロープ自体の振れを直接監視し、エレベータの運行可否を判断。地震発生後のエレベータの状況に即した安全停止や、運転再開がいち早く安全に行えるようになりました。
フジテックはこれからも、災害に強いエレベータの技術開発に取り組み、“安全・安心”で快適なまちづくりに貢献します。
※ 長周期地震動とは
数秒から数十秒の周期で建物がゆっくりと揺れる地震動のこと。数百キロ離れた遠方まで揺れが伝わるとされ、特に高層の建物は共振が発生しやすい特性があります。
エレベータの早期復旧を実現する
「測域センサー」
「地震時管制運転」とは?
地震時管制運転とは、地震の発生時にエレベータが最寄り階に停止して扉を開き、利用者がエレベータから安全に避難できるようサポートし、閉じ込めやエレベータの被害拡大を防ぐ機能のことです。この機能は建築基準法で搭載が義務付けられています。
「測域センサー」の働き
従来の「長周期振動感知器」のほかに、昇降路内の梁の2カ所に「測域センサー」を設置。ロープの振れを直接監視することで地震や揺れの発生時には、「長周期振動感知器」の情報と総合して、管制運転への切り替えを判定します。
この技術によって、地震などによるロープの振れをより正確に感知し、利用者の安全を確保することが可能になりました。また、地震や揺れが収束したことも迅速に判定できるため、停止後のより早い復旧が可能になりました。
解説
フジテック株式会社
研究開発本部
知能システム部
髙木 耕司
デジタルを活用して、
広域災害時の復旧を後押し
フジテックではソフト面の災害時対応にも力を入れています。その一つが広域災害対策システムのデジタル化です。広域災害が発生するとエレベータの稼働情報を自動で集約し、被災地域のエレベータを地図上にアイコンで色分け表示します。復旧対応の要否を見える化し、いち早く状況を把握することで技術者を迅速に現場へ派遣するなど、エレベータの早期復旧につながる支援策を日々探求しています。
フジテックでは、
基本的な地震対策機能も
フルラインアップしています
フジテックのエレベータの地震対策について、詳しくは
下記のリンク先で紹介しています。