ドアエッジセンサー

ドアの安全向上

ドアエッジセンサー

どなたにも安心してエレベータをご利用いただくため、常に安全性、快適性を追求していますが、
エレベータでの事故の約75%※が、ドア周りで起きています。
中でも、マンションでのペット用リードや縄跳びの縄、また医療施設での点滴チューブやコードなどが、
万一エレベータのドアに挟まれ、エレベータが走行すれば、大きな事故を引き起こしかねません。
フジテックでは、こうした事故を低減するため、
業界で初めてレーザー方式のひも状物体検出装置「ドアエッジセンサー」を開発しました。
ドアが閉まる際に、ひもやコードの挟み込みを検出すると、エレベータが起動する前に、ドアを反転して開きます。
エレベータのドア周りの安全を更に高め、利用者に大きな安心をお届けします。

大阪府住宅まちづくり部建築指導室建築安全課(平成18年度)の資料から

業界初の「レーザー方式」を採用

これまでの検出装置は、赤外線方式が主流でしたが、今回、業界初の「レーザー方式」を採用。従来の方式では、検出する範囲・対象物に制限がありましたが、「レーザー方式」を採用することで、検出精度を大きく向上させました。

色や材質を問わずに検出

ペット用リードを始め、縄跳びの縄、点滴チューブ、コードなど、細く柔らかなひも状の物体でも検出します。色や材質については、特に制限はありませんが、直径3mm未満の物体や透明プレートなどは、検出できない場合があります。

音声と液晶表示で案内

ドアが閉まる際にひもやコードの挟み込みを検出すると、ドアを反転して開くとともに、乗客には音声、およびかごや乗場※に設置された液晶ディスプレーでの表示にてお知らせします。

乗場側については、液晶ディスプレーが設置されている場合のみとなります。

ドアエッジセンサー
ドアの出入口全高をカバー

エレベータのドアの上部から出射されるレーザービームを、ドアの敷居溝にある「反射板」が受け、そのビームを遮光する物体を検出。これによって、ドアの出入口全高をカバーし、床面部分の挟まれも見逃しません。

既設エレベータでも取り付け可能

フジテックの既設のエレベータ「エクシオール」でも、「ドアエッジセンサー」を取り付けることができます。ドアの交換などが必要となりますので、当社までお問い合わせください。

2タイプのドア形式に適用

エレベータのドアとして、マンションで一般的な「2枚戸片開き(2S)」のほか、「2枚戸、4枚戸両開き(CO)」にも適用します。

ドアエッジセンサー
マンション向けのペット仕様として、
「ドアエッジセンサー」と「かご内ペットボタン・乗場ペット表示」をご用意しています。

他のエレベータ利用者に、ペットが同乗していることを知らせる「ペットボタン」を、かご操作盤に設けることができます。この「ペットボタン」が押されると、各階乗場に「ペット」表示がされ、エレベータにペットが同乗していることを、他の利用者にお知らせします。

仕様一覧

適用
項 目 適 用
エレベータ機種 マシンルームレス・エレベータ<エクシオール>
ドアタイプ 2枚戸片開き、または2枚戸両開き
センサー仕様
項 目 仕 様
センサー アンプ分離型レーザーセンサー/JIS C6802 クラス1
検出方式 回帰反射形(物体による遮光量をとらえて検出)
ビーム径 約φ3.0mm
ビーム色 赤色
電源電圧 DC12~24V±10%
消費電力 1080mW以下(電源電圧24V時 消費電流45mA)

クラス1は、最も安全性の高いクラスに分類され、JISでは『合理的に予見可能な運転条件下で安全であるレーザー』と制定されています。また、戸閉動作開始後は、レーザー投光を停止しており、終端付近でのみ投光しますので、目立ちにくく、いたずらで故意に覗き込むことができないように配慮しています。

注意事項
  • 本装置は、挟まれ事故の発生を完全に防止するものではなく、エレベータ利用者の安全性を更に向上させるための装置であることをご留意ください。
  • 直径3mm未満の物体、透明プレート(チューブ状は検出可能)、また物体の挟まれ状況によっては、検出できない場合があります。
  • 反射板、センサーのレンズ面に、ゴミが付着したり、汚れが生じると、誤動作の要因となります。その場合には、ゴミを取り除き、汚れは柔らかい布などでふき取っていただきますよう、お願いいたします。
  • エレベータ利用者に、ひもやコードの挟まれに注意をお願いするステッカーをご用意していますので、利用者への注意喚起のためにも貼り付けをしていただきますよう、お願いいたします。