ニュースリリース
日系メーカー初!エレベータの保守先進国・シンガポールで高度な遠隔監視を用いたメンテナンスの規格認証を取得フジテック株式会社は、グループ法人のFujitec Singapore Corporation Ltd(フジテック・シンガポール)を通じて、シンガポール政府が推進する、遠隔監視を用いたエレベータのメンテナンスの規格認証を、日系メーカーとして初めて取得しました。この規格は、高層建築の多いシンガポールが、エレベータという社会インフラの維持を持続可能にするために、メンテナンスに遠隔監視を使用するよう定めた、世界で例のない取り組みです。
◆背景
シンガポールは限られた国土を有効活用するため高層の建物が多く、社会インフラとしてエレベータの重要度が高い都市国家です。そのため、政府主導で健全な維持管理に向けてさまざまな施策を実行しており、エレベータの保守先進国と言えます。近年、保守に携わる技術者の高齢化が進んでいることから、政府はメンテナンスの効率化と技術者のキャリア育成を推進しています。
◆規格概要
メンテナンスを効率化する施策として、シンガポールの建築建設庁は2022年8月に新たなエレベータのメンテンナンス規格を制定しました。これは、エレベータのメンテナンスに遠隔監視を使用するよう定めた、世界で例のない取り組みです。
規格には、遠隔監視システムを用いて24時間稼働状況をモニタリングすることや不具合の予兆を常時キャッチすることなどの高度な要件が定められています。該当エレベータごとに6カ月の機能評価を経て認証を取得できれば、ビル管理者は有人点検の頻度を1カ月に1回から3カ月に1回に減らして運行することが認められます。
規格名称 | Code of Practice for Design and Performance of Remote Monitoring and Diagnostics Solution for Lifts (COP) |
認証を取得したシステム名 | Fujitec Elemori |
認証取得年月 | 2024年7月 |
◆フジテック・シンガポールの取り組み
今回はシンガポールの土地開発・管理を行う政府機関JTC(Jurong Town Corporation)向けのエレベータで認証を取得しました。フジテック・シンガポールは、認証を取得するために稼働する遠隔監視システムを刷新しました。また、該当エレベータの制御盤改修と、ビル管理者が稼働状況を閲覧するアプリの新規開発を行いました。
今後、シンガポール国内で適用するエレベータを拡大していきます。遠隔監視システムにより生産性を高めることで、技術者の人手不足解消につなげてまいります。 当社は新中期経営計画「Move On 5」において、グローバルで遠隔監視システムの導入を推進しています。最新のデジタル技術を活用した遠隔監視システムの導入により、詳細なデータ収集と解析を通じて適切な予防保全対策を講じ、利用者にさらなる“安全・安心”を提供してまいります。
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