劣化部品の交換修理だけでは、機能および性能が向上することはなく、故障リスクを完全に拭い去ることはできません。劣化部品の交換修理は、経年劣化の進行を部分的に食い止める役割に過ぎません。一方、「制御リニューアル」は、リレー制御方式や旧式のマイコン制御方式から、最新の高性能マイコン制御に更新する工事です。
したがって、エレベータの基本性能は最新式のものとなり、安全性・快適性・経済性が格段に向上します。
車いすを使用する方に配慮して、より安全で使いやすい装備の数々を「標準装備仕様」としてご用意しています。
適用:定員9人乗り以上の機種のみ
この車いす用標準装備仕様は、日本エレベータ協会標準(JEAS)による車いす兼用エレベータ仕様を満足しています。
出入口のほぼ全面に赤外線ビームを照射し、目に見えない光のカーテンを張り巡らせます。その光の一部分でも遮られれば、閉まりかけたドアが反転します。多光軸にすることで、ドアが閉まる時の人や物の動きの検知性を高めています。
機種により2光軸の場合があります。
かごドアの戸袋付近およびドアの重なり部※に、赤外線ビームを照射し、ドアに近づく利用者の手や荷物などを検知すると、ドアが開くのをいったん保留し、液晶表示と音声案内により注意喚起を行います。また、ドアオープン動作中にセンサーが検知すると、いったんドアを停止させ、液晶表示と音声案内により注意喚起を行い、検知物がなくなると、ゆっくりドアを開きます。
ドア形式が2枚戸片開きの場合
乗場側に向けて、赤外線ビームを照射。ドアが閉まりかけている時、エレベータに乗り込もうとする人を検知すると、ドアが反転して開きます。
乗場に人が立ち続けていると、ドアが閉まらない場合があります。また、ドアが閉まりきる直前には、センサーが無効になります。
地震は、まず初期微動(P波)から伝わり、その後、破壊力のある本震(S波)が到達します。この初期微動をいち早くキャッチして、エレベータを最寄階に速やかに着床させ、ドアを開くことで、乗客は安全に避難することができます。
本震が小さい場合には、自動的に通常の運転に復帰します。
これまで地震時管制運転中に安全装置が作動して、エレベータが途中で停止する場合がありました。そのため、安全装置が正常に復帰した場合、自動的に地震時管制運転を再開する機能を装備。安全を確認しながら、最寄階へ低速で救出運転を行うことで、閉じ込めの発生を防止します。
耐震対策工事が必要な場合があります。
気象庁から配信される「緊急地震速報」をエレベータと連動させることで、本震が到逹する前に自動的に最寄りの階へ停止させ、乗客の安全を一段と高めます。
緊急地震速報受信解析装置の設置、および配信サービス契約は、別途ご手配ください。
地震が発生した際のご利用者の安全確保と機器損傷被害を最小限に抑えるため、耐震強化改修工事など、既設エレベータの地震対策リニューアルをサポートします。
私たちの技術とノウハウを駆使して、更なる安全性の向上を実現します。
お客様のエレベータの仕様、年式によって必要な工事内容が異なりますので、詳しくは当社担当者にご相談ください。
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